障害者雇用の求人に多い仕事内容とは?障害別に向いている仕事を解説

障害を持っている方にとって、どんな仕事に就くかを考えるのは難しいことです。今までの働き方が辛いと感じてしまっている方は、障害者雇用枠で転職することで働きやすい環境を得られるかもしれません。

しかし、はじめて障害者雇用を検討するときは、障害者雇用の仕事内容がわからなくて不安になってしまいますよね。そこで今回は、障害者雇用の仕事内容について紹介していきます。

障害者雇用とは?

障害者雇用とは、事業主や自治体などが障害を持っている人を特別な採用枠で雇用することを指します。障害のある人が障害のない人と同じように働こうとしても、不利になってしまうのは仕方のないことです。そこで、それぞれの障害に配慮しながら無理のない範囲で働ける環境を整えるために設けられているのが、障害者雇用枠です。

障害者雇用の対象となるのは、原則として障害者手帳を取得している人です。もともとは身体障害と知的障害に限られていましたが、2018年からは精神疾患を持っている人も障害者雇用の対象となりました。

障害者雇用の現状

まだまだ設けている企業が多くはない障害者雇用枠。実際に障害者雇用で仕事をしている人はどれくらいいるのでしょうか。

令和元年に厚生労働省で行われた「障害者雇用状況の集計結果」によると、障害者雇用されている障害者はおよそ56万人であることがわかっています。障害者雇用の全体的な雇用率は年々増加していて、令和元年の雇用率は過去最高の2.11%でした。近年はとくに精神障害者の雇用が増えており、数字で見ると前年に比べて15.9%も増加しています。民間企業の障害者雇用枠は、2021年4月までに2.3%までアップされる予定で、実現されれば労働者43.5人に1人以上の割合で障害者が雇用されることになります。

このように、日本では年々障害がある方に配慮した企業が増えてきています。障害のある方からすると、障害者雇用で働くことに迷いを感じてしまうこともあるしれません。しかし、障害者への理解が進んでいる今、障害者雇用はそれほど珍しいものでも抵抗感を抱くものでもなくなってきているのです。

データで見る障害者雇用の仕事内容

障害者雇用枠の数が増えると同時に、障害者雇用枠の仕事内容も多岐にわたるようになっています。それでは、障害者雇用の求人にはどんな仕事内容が多いのでしょうか。ここからは、厚生労働省の「令和元年 障害者雇用状況の集計結果」を参照しながら、障害者雇用の仕事内容について深掘りしていきましょう。

障害者雇用が多い産業

現在障害者枠で雇用されている方が多く従事している産業は、以下の通りになります。

  • 製造業
  • 卸売業・小売業
  • サービス業
  • 医療・福祉
  • 運輸業・郵便業

他にも学術研究や金融業・保険業、教育・学習支援など、障害者を持っている方は各産業でまんべんなく雇用されています。障害の程度で就くのが難しい業務内容はあるかもしれませんが、障害を持っていても希望する産業に従事することは十分に可能だと言えるでしょう。

障害者雇用が多い職種

職種別に見てみると、障害者枠で雇用されている方は、以下の仕事に従事している方が多いことがわかっています。

  • サービス・接客の職業
  • 事務的職業
  • 生産工程の職業
  • 運輸・清掃・包装などの職業
  • 生産工程の職業
  • 専門的・技術的職業

生産工程などの作業がメインの職業の他にも、接客や事務などの職業に従事している方も多いです。専門職の求人も多く、障害を持っていても経験や知識を活かした仕事に就くことは難しくはありません。

障害者雇用というと「単調な仕事ばかりなのではないか」というイメージを持つ方もいるかもしれません。しかし、実際は一般採用枠の人と同様の仕事をしている方も非常に多いのです。求人にもよりますが、配慮してもらいながら一般採用枠に近い仕事ができるのは、障害者雇用の大きなメリットだと言えるでしょう。

障害者雇用の求人に多い仕事内容

一口に障害者雇用と言っても、障害の内容や程度によって向いている仕事は異なります。いくら障害者雇用とはいえ、ご自身の障害に合った仕事内容でないと転職活動や転職後の定着は難しいでしょう。

ここからは、障害者雇用の求人が多い仕事や障害ごとに向いている仕事内容について紹介していきます。

事務職

身体障害もしくは精神障害を持つ方に向いていて求人数も多いのが、事務職の仕事です。電話やメールの対応をはじめとする接客業務や、資料の作成は備品の発注など、事務職の仕事は多岐にわたります。

事務職の業務内容は企業や部署によって変わってきますが、比較的業務内容に融通が利いて、自分のペースで仕事を進めることが可能なところが大きなメリットです。そのため、障害があって業務に時間がかかってしまう方や、対人関係が苦手な方でも働きやすい魅力的な仕事内容になっています。

クリエイティブ職

クリエイティブ職とは、デザイナーやライター、ゲームクリエイターなどのアイデアを形にする仕事のことです。黙々と作業をする仕事も多いため、身体障害にも精神障害にも向いています。

とくに精神障害の方は感受性が豊かで、一般の方では思いつかないようなアイデアを生み出せることもあります。スキルを身につければ独立も可能なため、開業などのステップアップを視野に入れている方には選択肢の一つに入れてみてはいかがでしょうか。

運送業務

障害者雇用のなかでも求人数が多いのが、運送業務です。人々の生活を支えるためには欠かせない仕事なのでやりがいが大きく、障害がある方でも運転ができれば積極的に採用してもらえます。

長時間運転をする必要があるので体力的に大変な仕事ではありますが、その分給料が高めに設定されています。効率よく稼ぎたい方におすすめの仕事です。

製造・梱包業務

メーカーでの製造工程の作業や、工場内で梱包作業をする仕事も、障害者雇用の求人が多い傾向にあります。食品や自動車など仕事の種類は多岐にわたり、好きな製品の製造や出荷に携われるところが大きなメリットです。

単純な作業からスタートし、慣れていくうちにステップアップしていくこともできます。対人関係が少なくて精神的な負担を感じにくいため、知的障害者や精神障害者の方におすすめの仕事内容です。

清掃業務

対人ストレスを減らして黙々と仕事をしたい方におすすめなのが、清掃の仕事です。コミュニケーションが苦手な精神障害や判断力に自身がない知的障害の方でも働きやすく、比較的休みの融通も利きやすいところが大きなメリットとして挙げられます。

清掃員というと給料が安いイメージがあるかもしれませんが、働く時間帯や曜日によっては大幅な給料アップも見込めます。近年は、清掃器具が充実している企業も増えてきており、以前ほど体力勝負の仕事ではなくなりました。未経験でもマイペースに働けるので、働き方の選択肢が多いおすすめの仕事です。

専門知識や経験を活かした業務

エンジニアや外国語の翻訳など、専門知識がある場合は障害者雇用枠であっても高年収な求人に応募できる可能性が高いです。専門知識がない場合でも、今までの業務経験を活かした業種への転職であれば、高年収の求人は一定数存在しています。

ただし、ハローワークや通常の採用サイトだけでは、自分の経歴にマッチした障害者雇用求人を探すことは難しいです。障害者雇用専門の転職エージェントであればスタッフが一人ひとりの経歴に合った求人を紹介してくれるので、求人を探すときは障害者雇用の専門家に相談してみることをおすすめします。

障害者雇用で求人を探すなら転職エージェントへ相談を

障害者雇用と一口に言っても、「ある程度の裁量を持ってできる仕事」から「決められたことをこなす仕事」まで業務内容は非常に幅広いものです。たとえ障害者雇用であっても、障害の程度に合った仕事を選べば、やりがいを感じながら仕事をすることは十分に可能です。障害が原因で今までの働き方に負担に感じている方は、障害者雇用枠で転職することも選択肢の一つに加えてみてくださいね。

もしもご自身に合った仕事内容が見つからないという場合は、障害者雇用専門の転職エージェントの活用がおすすめです。一人で障害の悩みを抱え込まず、専門家のサポートを受けてスムーズな転職活動をしていきましょう。