障害者の転職に役立つWeb面接の基本!準備を整えて面接を成功させよう!

近年では、新型コロナウイルス感染症の流行に伴い、非接触型のWeb面接を導入する企業が増加しています。
初めてWeb面接をするという方は、面接中にトラブルが起こらないようにWeb面接ならではの準備をしなければなりません。
本記事では、障害者の転職においてWeb面接を実施するメリットやデメリットを解説するとともに、Web面接に向けた準備やトラブルの対処法などをご紹介します。

 

Web面接とは

Web面接とは、ビデオ会議ツールなどを用いてオンラインで受けられる面接です。
ビデオ会議ツールとして、主にZoomやSkypeなどが用いられます。
通常の面接は、企業に出向き採用担当者と直接対面して行うのが一般的ですが、Web面接はPCやスマホを使って遠隔で行います。
ここでは、障害者の転職でWeb面接を行うメリットやデメリットなどをご紹介します。

Web面接のメリット

障害者の転職においてWeb面接を行うメリットは、求職者の移動の負担を抑えられることです。
障害をお持ちの方の中には、車椅子で移動する方や補装具を装着している方、満員電車に乗るとパニック発作が起こる方など移動に負担がかかる方もいます。
Web面接は、基本的にインターネットが繋がる環境であれば、面接を受ける環境を自分で決められます。当然、自宅で面接を受けることも可能です。
また、テレワークを導入している企業では、Web面接を取り入れることで面接から採用、勤務まですべてオンラインで完結することもできます。オンラインで完結できれば、企業側は遠方の地域に住む障害者の採用も視野に入れられるのです。

Web面接のデメリット

Web面接のデメリットは、2つあげられます。
1つ目は、通信トラブルが発生する可能性があることです。通信トラブルは面接を行う側にも、受ける側にも生じる可能性があります。
大切な面接の時間にも関わらず、ノイズが入る、音が途切れる、映像がフリーズするなどさまざまな通信トラブルが起こり得ます。
2つ目は、通常の面接に比べてコミュニケーションを取りづらいことです。
一般的な面接では、相手の表情や声のトーンなど認識しやすいです。しかし、Web面接は画面越しで行うことから、相手の表情など細かい感情の揺れなどをつかみにくいでしょう。
その結果、話し始めるタイミングや終えるタイミングを見誤る、発言の意図が伝わらないといった問題が起こる恐れがあります。

障害者の転職におけるWeb面接の現状

新型コロナウイルス感染症拡大防止に伴い、Web面接を本格的に導入する企業は拡大しています。パーソルチャレンジの企業における今後の採用活動に関する調査では、「従来の採用活動を採用・継続する予定」と回答した企業は全体の42.2%であるのに対して、「採用手法や募集要項などの見直しが必要」と回答した企業は全体の40.4%でした。
見直しが必要だと回答した企業は、具体的な内容としてWeb面接の導入などをピックアップしています。この結果から、障害者の転職におけるWeb面接は、今後も増加することが考えられます。

 

Web面接に向けた準備

Web面接は、通常の面接の準備に加えてツールの設定などを行わなければなりません。
準備不足の状態でWeb面接を受けると、さまざまなトラブルが起こる恐れがあります。
大切な面接の時間を無駄にしないためにも、事前の準備をしっかり行いましょう。

情報収集する

Web面接を通じて求職者が自社に相応しい人材であるか判断します。
このときに、企業側が求める回答ができれば好印象を与えられるでしょう。
そのためには、事前の情報収集が必要です。志望動機について具体的な回答を示すためには、企業研究をすることが重要です。
そのため、企業HPや書籍などを活用して、企業情報やビジネスモデル、業界における位置づけなどの情報を収集しましょう。
また、キャリアアドバイザーなどの協力を仰ぎ、企業の考えや内部の様子などの情報を得ましょう。

戦略を立てる

面接では、自分の話したいことをすべて話せるわけではありません。
限られた時間の中で、自分を魅力的に見せる必要があります。
無計画で面接を進めれば、話の一貫性がなかったり、途中で詰まってしまったりして不信感を抱かれる可能性があるでしょう。
企業の採用担当者が魅力的に感じる部分や懸念点などの仮説をたてて、懸念点を補うトークができるように戦略を立てることをおすすめします。

環境を整える

Web面接は落ち着いて話せる環境を整えることが重要です。
騒音等のない静かな環境が理想的です。また、背景に余計なものが映らない場所にPCなどをセッティングすることをおすすめします。
ご自宅が理想的な環境であれば、自宅で面接を受けても構いません。
しかし、自宅の周辺で工事をしている、部屋が散らかっているなど、自宅で面接することが難しい方はホテルや完全個室のインターネットカフェの利用も検討しましょう。
なお、スマートフォンを使って面接を受ける方は、目線の高さにカメラの位置が来るように端末を置く場所を決めたり、固定するものを準備したりしておきましょう。

Web面接ツールをインストールする

Web面接に用いるツールは、企業によって異なります。
Webにアクセスするだけの場合もあれば、アプリをインストールする必要がある場合もあります。アプリを使う場合は、Web面接の案内がきてから前日までにインストールし、カメラやマイク、オーディオなどの設定を済ませるようにしましょう。

Web面接ツールや機器などの動作確認をする

Web面接ツールや通信機器が問題なく作動するかどうかを事前に確認します。
動作を確認する方法として、家族やキャリアアドバイザーなどの協力を仰ぎ、模擬面接を行ってみるのも良いでしょう。
また、動作確認に対応している企業の場合、面接とは別に日程を決めて動作確認を行います。
応募する企業が動作確認に対応しているのか、自身で確認しなければならないのかについては、採用担当者に確認しましょう。

Web面接ツールのプロフィールを設定する

Web面接ツールには、IDやユーザー名、プロフィール写真、ムードメッセージなど、企業側に表示されるプロフィールがあります。ユーザー名やプロフィール写真は、面接用にフォーマルな内容に設定しましょう。
プライベートで使用した経験があるツールを再利用する場合に、ユーザー名がニックネームのままだったり、キャラクターのプロフィール写真だったりするケースがあります。
この場合、ユーザー名は本名に、プロフィール写真は本人の顔がはっきりと写っている写真に設定を変更しましょう。

スーツを着用する

Web面接は通常の面接と同様でスーツの着用が望ましいとされています。
まれに、Web面接は上半身しか映らないことから、上だけスーツを着用して下はジーンズといった服装で面接を受ける方もいるようです。
しかし、ふとした時に全身が映る可能性もあります。中途半端な格好が担当者に見えると、悪い印象を与えかねません。
そのため、Web面接であってもスーツは上下合わせて着用しましょう。

スマートフォンなどの電源を切る

Web面接は、雑音が入らないように配慮する必要があります。
些細な音でも、面接官に聞こえ、不快感を与える可能性があります。準備をする際に忘れがちなのが通知です。
面接中に通知音が鳴ったり、PCの画面に通知画面が表示されたりする状況は避けた方が良いでしょう。
そのため、スマートフォンやPCなど、通知音が鳴る可能性がある機器は電源を切るか、通知をオフに設定することをおすすめします。

早めにWeb面接ツールにアクセスする

Web面接を行う当日は、10分前までにWeb面接ツールにアクセスしましょう。
面接が始まるまでの間に、接続状況や音声、カメラや端末の位置などを再確認します。
カメラが目線よりも下に来ると、面接官は上から見下されているように感じます。そのため、カメラの位置が目線と同じくらいの高さにくるように調節しましょう。

 

Web面接を実施するときのポイント

これまで、Web面接を開始する前の準備などを解説してきました。
準備を整えれば、面接当日に慌てることは少なくなるでしょう。面接当日は、Web面接ならではの注意点などがあります。
ここからは、面接を実施するときに意識したいポイントをご紹介します。

緊張感を持つ

Web面接は、ご自身がリラックスできる環境で受けられる反面、気が緩みがちです。
面接開始10分前にアクセスしていても、いつ面接官が入室するかわかりません。
Web面接は、ツールにアクセスした時点から面接が始まっていることを意識して最後まで緊張感を保つように心がけましょう。

落ち着いてゆっくり話す

面接の緊張感から早口で話してしまうケースがあります。
通常の面接であれば、早口で話してもある程度は聞き取れるでしょう。
しかし、Web面接の場合は。タイムラグが発生する恐れがあり、早口で話すと内容が相手に伝わりづらい可能性もあります。
そのため、Web面接をする際は、落ち着いて、いつもよりゆっくりと、間をとりながら話すことを意識しましょう。
また、Web面接では、会話の始めと終わりが伝わりにくい場合があります。
そのため、質問を受けたら回答しても良いか確認をとり、回答が終わったら「以上です」と終わりを告げるようにしましょう。
加えて、Web面接は、相手の反応が分かりづらいというデメリットあります。
そのため、声の大きさやリアクションなどは通常に比べて1.5倍ほどオーバーにするように心がけましょう。

カメラを見て話す

Web面接が初めての方は、相手を見ることに意識が向き、PCやスマートフォンの画面を見がちです。
しかし、画面を見ると面接官からは目線がずれているように見えます。
Web面接において、面接官と目線を合わせるためにはカメラを見ましょう。
カメラを意識すると緊張して顔が固くなるという方は、意識的に口角を上げて、目の前に面接官がいると思ってトークすることを心がけましょう。

メモをとる際はメモ帳に記す

Web面接の最中にメモを取る方もいるでしょう。
Web面接はPCなどを使って行うことから、メモ帳アプリなどを立ち上げてキーボードで打つ方もいます。
しかしながら、キーボードを叩く音は、面接官にも聞こえます。
人によっては、耳障りに思う可能性もあるでしょう。
また、スマートフォンでメモをとる方もいるかもしれません。
かし、本人はメモを取っているつもりでも、相手からは面接中にメールを打っていると誤解される可能性があります。余計なトラブルを避けるためにも、メモはメモ帳に記しましょう。

 

Web面接のトラブルと対処法

準備万端でWeb面接を向かえたとしても予期せぬトラブルが起こる可能性があります。トラブルが起きたとき、慌てずに対応するためには事前に対処法を考えておくことが必要です。
ここからは、Web面接の場でよくあるトラブルと対処法について解説します。

通信が不安定な場合の対処法

Web面接を行っている最中に通信が不安定になり、映像や声にラグが生じたり、音が途切れたりする場合があります。
その結果、面接官とコミュニケーションをとりにくくなり、最悪の場合、突然通信が切れて自動的に退出するといったトラブルが起こる可能性もあります。
この場合、Web面接のツールとは別に面接官などに連絡を取る手段が必要です。
トラブルを想定して、事前に緊急連絡先を確認しておきましょう。
予期せぬトラブルにも冷静に対応できれば、好印象を与えられるかもしれません。

相手の声が聞き取りにくい場合の対処法

Web面接の性質上、相手の声が聞き取りにくい場面はよくあります。
聞き取りづらいことを伝えることは、失礼に当たりません。
面接官の質問がよく聞こえなかった場合は「先程の質問ですが、やや聞き取りづらかったため、恐れ入りますがもう一度うかがってもよろしいでしょうか?」と率直に伝えましょう。
また、端末の音量を調節すれば聞こえやすくなる場合もあります。ひと声かけて音量を調節しましょう。

 

障害者が転職する際によく聞かれる質問

Web面接における基本知識を解説してきました。
事前の準備が重要であることを理解できたのではないでしょうか。
実際に面接を行う際は、面接官からさまざまな質問を受けるでしょう。
その中で、障害を持った方に対してよく聞かれる質問があります。
質問の中には、障害者雇用特有の内容もあります。適切な回答ができるように、質問内容を確認して回答のシミュレーションを行いましょう。

障害の内容・症状・服用している薬

障害者の転職では、必ずといって良いほど本人の障害について質問されます。
これは、企業が最も知りたい内容と言って良いでしょう。
これまで、障害者を雇用した経験がある企業では、障害者への一定の理解があります。
しかし、障害者を雇用した経験がない企業や雇用数が少ない企業など、障害について詳しく知る人は少ないです。
入職後にトラブルが起こらないように、障害について正確かつ具体的な回答を示しましょう。

まず、障害や服薬中の薬に関する説明、副作用など伝えます。
正しい説明ができるように、事前に自身の障害や服薬中の薬について学ばなければなりません。
さらに、発症経緯や障害の影響でできないことや、障害があってもできることなどについても示しましょう。

なお、最近の体調についても質問される場合があります。
これは、求職者が入職後に休まず出勤できるかを確認したいという意図があります。
障害者の転職において面接官に回答を示す際のポイントは、マイナス面があっても隠さないことや嘘をつかないこと、また企業側の不安を軽減できるような伝え方をすることです。

前職の内容・転職理由

次に、前職の業務内容や転職理由など一般的な採用面接と同様の質問がされます。
前職の仕事については、企業側が障害をもっている求職者ができる仕事について具体的に知るための質問です。
もしも、経験を活かせる仕事があれば入職後の配属先や働く姿などをイメージしやすいでしょう。

転職理由については、自分の言葉で明確に伝え、志望動機に繋げる必要があります。
例えば、転職理由が「業務内容にやりがいを感じられなかった」として、志望動機が「最先端技術を取り入れており成長性の高い企業であるから」とするのは一貫性がありません。
そのため、転職理由と志望動機は、「何が原因で退職し、次の会社に何を叶えるために転職したのか」と関連性のある内容にする必要があります。

会社に配慮してもらいたいところ

企業側は、障害を抱える求職者が働きやすい環境を整える必要があります。
障害者を採用したことがない企業や障害者の雇用数が少ない企業では、障害者に対する具体的なサポートがわかりません。
そのため、障害の特性とあわせて、自身で行う対処法や支援を求めたいことを具体的に伝えましょう。
ADHDの方の一例としては、「ADHDの特性としてケアレスミスが生じやすい傾向があります。
そのため、必ず自身でチェック作業を行うようにします。
しかし、チェック漏れが生じる恐れはあるでしょう。
可能であれば、都度ダブルチェックを行っていただければと思います。」といった内容です。このように、相手に求めるだけでなく自身で努力する側面もあわせて伝えます。

なお、配慮をお願いしたいことを伝えることは大切なことですが、あまり多くのことを求めすぎないように注意が必要です。

 

まとめ

コロナ禍において、障害者の転職の在り方が変わりつつあります。
これまで、面接の際の移動が転職の障壁となっていた方にとっては、Web面接が活用されつつあることは朗報なのではないでしょうか。
しかしながら、Web面接が初めての経験である方も少なくないでしょう。
手探りの状態で、トラブルが多発したりトラブルに対応できなかったりすれば、大切な面接を落とす恐れがあります。
事前の準備を整えて面接を成功させましょう。
また、自室で行えるWeb面接でも、企業に出向いて面接官と直接対面して面接を受けているつもりで、最後まで緊張感を保って面接を受けましょう。