障害者の面接ではどんな質問をされる?頻出質問集と回答例を解説

転職や就職の採用試験で避けては通れない面接試験。障害者枠の採用であっても、面接をクリアしないと内定をもらうことはできません。それでは、障害者が面接をするときはどんなことを聞かれることが多いのでしょうか。

本記事では、障害者が面接を受けるときに聞かれることの多い質問と回答方法について解説していきます。面接で好印象を残せるように、しっかりと対策をしておきましょう。

障害者の面接で見られているポイント

障害者が面接を受けるときは、主に3つのポイントについて見られています。まずは、評価されるポイントを知ってから、面接対策に移っていきましょう。

①障害の程度や就労への影響

障害者の就職や転職でもっとも重要視されるのが、障害の程度です。発症した年齢やその経緯、現在の体調について詳しく聞かれ、今後の就労にどれほど影響するかについて判断されます。

この質問では、「本当にこの企業でやっていけるのか」というポイントだけではなく、「どんな配慮をしたらいいか」「長期的に就労できそうか」についても見られています。そのため不安材料もしっかりと伝え、どのように対策を講じているのか、どのような配慮があると働きやすいのかについて正しく伝えることが大切です。

②人柄や性格

次に見られているポイントは、人柄や性格についてです。どんなに能力や経験が豊富でも、会社の雰囲気や社員に馴染めない人であれば、入社後にミスマッチが起きて早期退職につながってしまう危険性があります。それを防ぐためにも面接の際は趣味や特技など、人柄や性格についてわかる質問をして仲間として働けそうかを見極めていく必要があるのです。

話し方や面接での回答はもちろん、身だしなみや立ち居振る舞いについてもしっかりと見られています。笑顔でハキハキと受け答えをして、好印象なコミュニケーションを心がけるようにしましょう。

③仕事への適性

人柄や性格と同じくらい重要視されるのが、仕事への適性です。今までどんな仕事をしてきたのか、強みや仕事への向き合い方などについて質問されます。

この質問は応募者の能力を知るだけではなく、どんなポジションに配置すればもっとも能力を発揮できるのかを探る役割も持つ質問になります。お互いの利益のためにも、正しい情報を伝えるようにしましょう。

障害者の面接での質問集

ここからは、実際に障害者の面接で聞かれることが多い質問集とその回答方法についてご紹介していきます。障害者の方は、通常の面接についての質問に加えて障害についての質問もされるので、両方の質問に対処できるように準備しておきましょう。

①あなたに関する質問集

企業の面接は、まず応募者について知ることから始まります。ここでは、人柄や能力などについて判断されるので、自己分析をしてしっかりと自分のことについて答えられるように用意しておくことが大切です。最初に、面接でよく聞かれる質問を5つご紹介します。

自己紹介をお願いします

面接は、自己紹介をするところから始まります。多いのは、1分間や3分間という時間を設けて自己紹介をする形式。いきなり3分間自分について話すのは難しいので、あらかじめ話す内容を決めておくことをおすすめします。あとから細かい質問はされるため、ここで全ての情報を話す必要はありません。最低限「経歴」と「性格」、「応募への意気込み」がわかる内容にすることを意識しましょう。

【例文】

本日は面接のお時間をいただき、ありがとうございます。〇〇と申します。〇〇大学で経営学を専攻後、株式会社〇〇では営業を担当し、25社の顧客を抱えていました。ルート営業がメインの仕事で、顧客とのコミュニケーションを第一に考え、「見えないニーズを先回りして提案する」ことをモットーに仕事をしています。仕事以外ではフットサルに注力しており、休みの日は思い切り体を動かして地域の仲間とストレスを発散することが楽しみです。人とのコミュニケーションと運動が大好きな性格は、貴社の営業職でも活かせると考えています。本日は、よろしくお願いいたします。

自己PRをしてください

自己PRの質問は、応募者の能力について推し量ることが目的でされます。今までの経験を踏まえ、企業が求める人物像に合うような能力や強みをアピールすることを意識しましょう。注意したいのは、自分や肩書などを全面に出しすぎないこと。自慢話にならないように、自分が頑張ってきた事柄の内容に焦点を当てることが大切です。

【例文】

私の強みは、5年間の経理業務で身につけた責任感です。前職では、30人規模の会社で経理業務を担当していました。ミスが許されない仕事という責任感をしっかりと持ち、作業の全てにダブルチェックの導入とチェックリストの活用を徹底しました。その結果、私が経理担当になってからは1度もミスが生じたことがありません。この責任感のある仕事は、貴社の事務職でも必ず活きると考えています。

退職理由について教えてください

退職理由についての質問も、面接では定番の質問です。入社後に前職と同じ理由で退職する危険性がないかについて見られているので、転職することで前職での問題が解決することを説明することが大切です。ポイントは、転職理由をポジティブな内容に変換すること。マイナスな理由にすると、責任転嫁しているイメージになってしまうので十分に注意しましょう。

【例文】

前職では1人あたりに与えられる業務量が多く、残業や休日出勤が当たり前の環境でした。その結果、極度な疲労から適応障害を発症してしまい、ミスや体調の変化で周囲に迷惑をかけることが増えたので転職を決意しました。一人ひとりの裁量に合った仕事ができる貴社であれば、障害と向き合いつつ長期的なキャリア形成ができると考えています。

志望動機を教えてください

退職理由とは違い、志望動機では「どうしてこの企業を選ぼうと思ったのか」について詳しく説明する必要があります。「どのような軸を持って会社を選んでいるのか」「この会社ではないとだめな理由は何なのか」を説明するためにも、企業研究はしっかりとしておきましょう。

【例文】

私がこの企業を志望した理由は、実際に貴社の〇〇という商品について問い合わせをしたとき、営業の方の対応に感激したためです。お客様一人ひとりのニーズを的確に捉え、先回りした提案をしてくださったので、自分に合った商品を購入できました。「自己満足ではなく、お客様に喜ばれる仕事をすること」が理念の貴社に入社して、私自身も先回りした提案ができる営業になりたいと考えています。

休日の過ごし方やストレス発散方法を教えてください

障害者は仕事のストレスが溜まりやすいため、しっかりとストレス発散できる趣味があるかどうかも見られています。ストレス発散できないと、欠勤や早期退職に繋がると判断されてしまうこともあります。プライベートを楽しめる性格だということを、きちんとアピールしておきましょう。

【例文】

休日は、妻と一緒に趣味のサイクリングに出かけています。運動するとストレス発散になりますし、どんどん体力がついて長距離のサイクリングができるようになることに達成感を抱いています。今の目標は、サイクリングで〇〇県までの距離を往復することです。そのために、休日はトレーニングに励むことが私の楽しみになっています。

②障害と仕事に関する質問集

障害者の面接でメインになるのが、障害と仕事に関する質問です。「業務が負担にならないか」「どれほどの配慮が必要なのか」について判断する材料になるため、この質問では正しい情報を伝えるようにしましょう。障害についての質問は、以下の5つについて聞かれることが多いです。

ご自身の障害について説明してください

必ず聞かれるのは、障害の程度や症状についてです。障害者雇用を検討している企業は障害についての理解がありますが、一人ひとりに合った配慮を講ずるために正しく障害を理解しておく必要があります。障害について引け目に感じる必要はないので、正直に障害の内容を伝えておきましょう。その際、障害の程度だけではな自分で行っている業務上の工夫についても伝えられると好印象です。

【例文】

幼いころに診断された発達障害のADHDの症状があります。注意力が足りず、ケアレスミスをしてしまうことがあるため、やることをリスト化して確実にこなすように心がけています。

最近の体調はどうですか?

入社後にすぐやめてしまわないか、欠勤せずに働けるかどうかを確認するために、近況についての質問も必ずされます。安定した生活が送れることを具体的にアピールできると、面接官を安心させられるでしょう。

【例文】

前職を退職して長時間労働をやめてからは体調が安定しています。いつでも就労できるように、朝は6時に起きて夜は22時に寝るなど、規則正しい生活を送っています。

勤務中に配慮してほしいことはありますか?

障害者の症状によって、企業が配慮すべき点は異なります。配慮はより具体的に伝えられると、早期退職が防げて応募者と企業双方にとってメリットのある採用活動になります。あらかじめ配慮してほしい点をまとめておきましょう。

【例文】

疲労やストレスで体調を崩したりパニックになることがありますが、薬を飲んで30分ほど休憩すれば症状が落ち着くため、必要なときは休憩させていただけますとありがたいです。またマルチタスクが苦手なので、あらかじめ任せていただける業務量を教えていただけると予定を立てやすく、パニックになりにくくなります。

残業や休日出勤はできますか?

障害者雇用の場合では残業や休日出勤をさせないケースがほとんどですが、やむを得ない理由で業務時間外の労働が必要になることもあります。無理に「可能です」と伝えると後々辛くなってしまうので無理をする必要はありませんが、断るときは伝え方に注意しましょう。

【例文】

医師により、週◯時間以上の労働は避けるように言われますが、1週間前に伝えてくだされば体調によっては対応可能です。

薬の副作用や体調が悪くなるキッカケなどはありますか?

より一人ひとりに合った配慮をするためにも、企業は薬の副作用や症状を悪化させるキッカケについて聞くこともあります。合否を決めるというよりも、より働きやすい環境にするために聞く質問なので、正直に答えるようにしてください。

【例文】

薬の副作用で吐き気が起きることがあります。その際は、15分ほど休憩させていただけますと幸いです。また、電話対応をするとパニックになりやすいため、事務作業に集中できる環境だとありがたいです。

障害者の面接は質問集を活用して対策しておくことが大切

障害者の面接では、一般的な質問に加えて障害に関する質問にも答える必要があります。正しく情報を伝えるためには事前準備が欠かせないため、面接前に質問集を確認してしっかりと対策をしておきましょう。

もしもご自分で面接の質問集対策が難しい場合は、プロが面接対策を指導してくれる転職エージェントの活用がおすすめです。ココピアキャリアでは障害者向けの求人探しや採用試験対策のお手伝いをしていますので、ぜひご活用ください。