発達障害の方が就職相談できる専門機関9選|復職・転職活動のポイントとは

2022年12月8日

脳機能の発達が偏ってしまう発達障害の方は、業務における得意・不得意が顕著に現れやすい傾向にあります。そのため、仕事や周囲の環境とのミスマッチが起きやすく、転職や離職を繰り返してしまう方も少なくはありません。

発達障害の方が働き方について悩んでいるときは、さまざまな機関で就職や復職について相談することが可能です。この記事では、発達障害の方が就職相談できる専門機関をご紹介します。

発達障害の方が就職相談できる専門機関

今回は、発達障害の方が就職相談できる機関を9か所まとめました。

相談の目的や悩みの内容に合わせて、以下の中からご自分に合った相談先を見つけてください。

①ハローワーク

職業案内をしているハローワークでは、障害者として求職登録をした方に向けて、専門職員による職業相談や職場定着指導などを行なっています。必要に応じてほかの相談機関へ紹介もしてくれるため、まずはハローワークに相談して最適なサポート機関を案内してもらうようにしましょう。

②発達障害支援センター

発達障害支援センターは、各都道府県や政令指定都市に1か所以上設置されている、発達障害の総合的な支援を行う機関です。医療や保険、生活や教育などの悩みがある方に向けて包括的なサポートを提供しています。ただし、就職に特化した相談機関ではないため、他の機関と併用しながら利用することが大切です。

③地域障害者職業センター

ハローワークと連携して、障害のある方に対して専門的な職業リハビリテーションを提供する機関です。就職相談や職業への適性評価だけではなく、数週間~3ヶ月程度の職業準備訓練が受けられます。ご自身の特性を知りたい、ブランクがあって復職をしたいと考えている方に最適です。

④障害者就業・生活支援センター

障害者就業・生活支援センターは、障害を持っている求職者や在職者が、仕事や日常生活などに関する悩みを気軽に相談ができる機関です。受けた相談の内容から、地域の就労移行事業所を紹介することもあります。仕事だけではなく、経済面や生活面での相談や長期就労のための支援も行ってくれます。

⑤就労移行支援事業所

就労移行支援事業所は、障害がある方の就労支援を行う専門機関です。就職のための職業トレーニングや職場とのマッチング、定着支援などを実施しています。障害の特性に合わせてメンタル面の相談や各種スキルの取得、インターン先や就職先の紹介まで、幅広い就職相談を行なっています。

⑥地域若者サポートステーション

15~49歳までの若者に対して就労相談や就職のサポート行なっている機関です。若者が気軽に相談できる体制が整っており、障害の診断や手帳の有無を問わずに相談できます。

⑦精神保健福祉センター

心の悩みに関する専門的な相談を受けてくれる相談機関です。発達相談の専門家が在籍しており、うつ病や適応障害などの二次障害で働けない人に向けた支援も受けられます。

⑧障害者能力開訓練発校

障害を持つ方が就職に必要となる知識時や技術を取得するための機関です。「ハロートレーニング」と呼ばれることもあります。実際の職場環境でトレーニングするコースはもちろん、在宅でも受けられる「eラーニング」のコースもあります。

⑨障害者向け転職エージェント

転職エージェントとは、無料で求職者への求人紹介や選考対策、入社後のサポートを行うサービスです。障害者向けの転職エージェントであれば、障害の知識を持ったキャリアアドバイザーが一人ひとりの適性に合ったサポートをしてくれます。

「より自分に合った仕事を探したい」「なるべく早く就職先を見つけたい」という方に最適です。

発達障害の方が復職・転職活動を成功させるポイント

発達障害の方は、業務における「得意」「不得意」の差が一般の方よりも大きいため、仕事を探すときには意識しておきたいポイントがあります。復職・転職活動を成功させるためにも、以下の2つのポイントを押さえておきましょう。

①自分の特性を知っておく

発達障害は種類によって特性があり、障害の種類によって向いている仕事は異なります。まずは自分の特性をよく知り、どのような仕事が向いているのかを見極めるようにしましょう。

例えば、ADHDの方は集中力の持続や整理整頓が苦手である一方、アンテナが高く行動力があるため、クリエイティブ職であればいきいきと仕事ができるケースがあります。また、自閉症スペクトラム障害の方は対人関係が苦手な一方で、興味のある分野に集中できる特性があるため、ライターや研究者など自分のペースで淡々と進められる仕事が適職です。

発達障害の方の特性はひとりひとり異なります。自分の得意不得意を洗い出し、「どのような仕事であれば苦痛にならないか」「長く続けられるか」を分析して求職活動をしていきましょう。

②自分に合った雇用形態を選ぶ

発達障害の方が復職・転職活動を成功させるためには、自分に合った雇用形態を選ぶことも大切です。配慮を受けながら長く努められる職場を探したいのであれば、一般雇用枠よりも障害者雇用枠での採用のほうがいいケースがありますし、フルタイムでの就労が難しければ、アルバイトや派遣などで短時間の就労からスタートしてもいいでしょう。

「就職=フルタイムで正社員になるべき」という固定観念を捨てられれば、今まで抱えていた発達障害の悩みが解消されるかもしれません。また、近年は障害者雇用枠でも経歴や得意なことを活かせる求人が増えてきました。「障害者雇用枠のせいでやりたい仕事ができない」ということは絶対にありませんので、ぜひさまざまな雇用枠を選択肢にくわえてみてください。

発達障害の方は就職相談をしながら適職を探そう!

発達障害の方が復職・転職活動を成功させるためには、自分の特性を知った上で仕事や雇用形態を選ぶことが何よりも大切です。まずは無理のない働き方ができる求人からスタートし、少しずつステップアップしていくと、無理のないキャリア形成が目指せます。

ただし、一般の方がご自身の特性を見極めたり最適な求人を探すことは難しいです。発達障害について相談できる機関を活用し、プロに求職をサポートしてもらうようにしましょう。

発達障害の相談をしたい方は、障害者向け転職エージェントココピアまでお気軽にお問い合わせください。