IT業界の障害者雇用で就職するためには?業務を理解して対策を準備!

昨今、IT業界では深刻な人手不足が叫ばれており、障害者雇用を前提にした募集案件も少なからず存在します。業界全体でテレワークが推進され自宅などの安心できる環境で業務ができることから、障害者雇用と相性が良いとも言われているのです。そこで今回の記事は、IT業界の障害者雇用で就職するために必要な対策について詳しく解説します。

【大見出し】IT業界とは

IT業界と言っても色々な職種が存在します。まずは、代表的なIT業界の分類について見ていきましょう。

【中見出し】ネットコンテンツ業界

Webサイトなどのテキストコンテンツや映像作品などの動画コンテンツを制作する現場です。テレビ局から制作会社まで大きなエコシステムに加えて近年では配信プラットフォームが数多く立ち上がったために、映像系のコンテンツは増加傾向にあり求人の案件も目立ちます。インタビュー取材・ライティングスキル・YouTube動画の撮影・編集スキルなど、多様な技術が求められます。

【中見出し】情報処理サービス業界

クライアントの意向を元に案件を受注して、システムの企画開発や構築したシステムの保守運用を行う現場です。設計開発や運用のみを受注する企業と、ITコンサルタントのような実際の開発はせずに提案やマネジメントを基幹業務とする企業が存在します。どちらの企業も受注する企業が抱える課題を詳しくヒアリングしてソリューションを提供します。

【中見出し】ソフトウェア業界

ソフトウェアにはPCやスマホなどを動かす基本ソフトであるOSと、特定の用途に作業が限定されるアプリケーションソフトがあります。ソフトウェア業界と言えば、後者のアプリケーションソフトの製作業界を指すケースが一般的です。

アプリケーションソフトの開発には、顧客のニーズをヒアリングしてゼロからソフトを開発する「受託開発」と、自社でパッケージ化されたソフトを販売する「パッケージ開発の」2種類があります。スマホ機能や搭載カメラの向上によって画像映像の分野では技術革新が進んでおり、メタバースの推進も本格的になるなど今後の技術革新のさらなる推進が期待される業界です。

【大見出し】どんな職種があるのか

IT業界の具体的な職種はどのような種類があるのでしょうか。

【中見出し】エンジニア職

一般的にシステムエンジニアと呼ばれる場合が多い職種です。顧客企業の抱える問題をヒアリングしてシステムや企画開発を行い、時には自身でプログラミングを実施してシステムを構築し運用保守まで行う業務です。生活インフラを支えるインフラエンジニアや、営業とエンジニアをつなぐ役割を果たすセールスエンジニアなど多様な形態があります。

【中見出し】IT管理部門の事務職やヘルプデスク職

障害者雇用でも募集案件が多い職種です。基本的にプログラムを組むことがないのでアルゴリズムを覚える必要はありません。ただし、オフィス系のソフトに精通して問題なく扱えるスキルが求められます。データ入力や関数を用いた表計算の編集など、数値を管理する正確な作業が必要です。顧客企業内への常駐やコールセンターでの受電対応が多いので、臨機応変なコミュニケーション能力も求められます。

【中見出し】クリエイティブ職

Webサイト・映像作品・ゲームといった創作物を制作するのが主な業務です。Webデザイナーはデッサン力やカラーリングなどの技術、動画クリエーターはカメラでの撮影や編集作業の技術が必要です。

近年、カメラや編集ソフトが安価になり未経験の方でも作品を作りこんで経験を積むことが容易になりました。自分のポートフォリオを作製するなどアピールを行えば、職業として目指しやすい環境が整っています。顧客を含めて複数の製作現場や社内での調整の場があるので、折衝能力やプレゼンの力も試されます。実際には製作を専業とするクリエーターと、全体の進行を統括するプロデューサーの役割をする方がいます。

【大見出し】IT業界における障害者雇用の現状

IT業界において、障害者雇用の現状はどのようになっているのでしょうか。

【中見出し】障害者の雇用実績について

厚生労働省の令和元年のデータによると、IT業界の障害者雇用率は1.74%と目標値の2.3%に及んでいないのが現状です。業種別の統計によると最も値が低い業界であり、全体の27%程度の企業しか達成できていません。

改善が求められているものの就労するにはプログラミングの学習など、特定のスキルを習得する必要があるため就職のハードルが高い状況です。また、プロジェクトごとに職場環境が定期的に変化するので、精神障害者や知的障害者にとっては負担が軽視できません。こうした継続した就労が困難な状況も目標値に届かない原因であるとされています。

【中見出し】身体障害の雇用現状

厚生労働省の平成3年時点のデータでは、推計1万人以上の身体障害者の方々が障害者雇用のIT業界で活躍されています。元々健常者としてIT業界で働いていて後天的に障害者となった方も含まれますが、業務で求められるITスキルさえあれば健常者と遜色のない活躍ができます。

課題としては車いすに対応するためのバリアフリー環境の整備が進んでいる企業は限定されるため、企業側で受け入れが進んでいませんでした。昨今では、テレワークの普及により自宅でも業務を行えるようになったので、通勤に掛かる負担が軽減され採用のペースは加速しています。

【中見出し】精神障害の雇用現状

これまで法定雇用率に算入されていなかった精神障害者は、平成30年から数値として正式に加算されるようになりました。近年では障害者雇用の総数のうち半分近くは精神障害者が占めています。

しかし、IT業界に関しては障害者雇用の求人であっても、身体障害だけを対象とした案件も散見されます。精神障害では一定の経験があるかトレンドのプログラミングを習得しているなどの、特定の能力がある人でないと採用されにくいのが現状です。YouTubeなどのフリーの学習素材も豊富に用意されているので、未経験からでも学習を続けて資格を習得して就労するチャンスは拡大しています。

【大見出し】IT業界で就職するメリット

IT業界の障害者雇用で就職するメリットは、どのようなものがあるのでしょうか。

【中見出し】障害者雇用でも高い年収が目指せる

健常者の正規雇用に対して、一般に給与水準が低いと言われる障害者雇用です。平成30年のデータでは精神知的身体の平均値を見ると14万円程度です。そもそも障害者雇用の求人では清掃や軽作業などの単純労働の案件が多く、そうした業務では給与が低く抑えられています。

しかし、経験を積んで自分でプログラミングを行い全体の進捗をマネジメントする管理者クラスのシステムエンジニアになると、年収1,000万円を超える案件も散見されます。複数のアルゴリズムを習得し汎用性の高いエンジニアに成長できれば、健常者と遜色のない給与水準での勤務が可能です。

【中見出し】スキルがついてくればテレワークが可能になる

近年、多くの業種でテレワークが普及しています。新規採用者の場合では、入社するとほとんどの企業は業務を習得するまでは出社して企業のオフィスで業務を行います。業務内容を習得するにつれて段階的にテレワークに移行し、個人の力量によっては完全リモートになる方も見られるようです。その度合いは企業や個人のスキルによって異なりますが、IT業界についてはコロナ以前から自宅でのテレワークが推進されきました。

障害者にとって定期的な職場の変更や顧客先へ常駐など環境面での適応力を求められないので、特に精神障害の人にとっては働きやすさのポイントです。また、身体障害で車いすを使用する方にとっては電車通勤も大きな負担になるので、テレワークで業務を遂行できれば余計な負荷が軽減されてパフォーマンスの向上が期待できます。

【大見出し】IT業界で就職する際の注意点

IT業界でキャリアを積んでいくうえで、注意する点をいくつかご紹介します。

【中見出し】継続して新しいアルゴリズムを学ぶ必要がある

IT業界に限った話ではありませんが、常に新しい言語などの業務に関わる最新のテクノロジーを学ぶ必要があります。アルゴリズムにもトレンドがあり、必要になる言語を仕事と並行しながら学ばなければならなりません。さまざまな知識の吸収が必要とされるため、学習を楽しむ姿勢が求められます。

【中見出し】顧客の業界知識を勉強する必要がある

特に、システムエンジニアなどはITを用いた顧客企業の課題の改善が基幹業務です。自分でその業界を詳しく理解しており、課題を解決できるスキルの保有が前提条件です。検索や動画視聴などで地道に業界知識を蓄積し、業務知識をベースとしたヒアリングを重ねることで顧客との信頼構築を目指します。

【中見出し】スキルだけでなくコミュニケーション能力も必要になる

IT業界の仕事ではコミュニケーション能力も重要です。エンジニアといった職種では、パソコンの前に座って一人で作業をするイメージが強いかもしれません。しかし、実際のシステム開発の現場ではチームでプロジェクトを進めます。スムーズに仕事を遂行していくためには、チームメンバーとのコミュニケーションが欠かせないのです。

スケジュール設定・チーム調整・情報伝達・情報の共有など、コミュニケーションが求められる状況はたくさんあります。もし、仲間とのコミュニケーションが不足してしまうと、作業が止まったりミスが発生したりするリスクが高まります。質の高いシステム開発を実現するためにも、ほかのエンジニアとの連携を強化するコミュニケーション能力を習得しましょう。

【大見出し】IT業界で働くために

IT業界で働くための具体的なアクションをご紹介します。

【中見出し】資格を取得する

IT業界では特にスキルが重視されるため、資格の取得が重要です。例えば、障害者雇用でも資格を保有していないと書類選考を通過できない企業もあります。顧客企業から指定される資格を保持していないと担当できないプロジェクトも少なくありません。そうした際に、資格の取得で未経験でもポテンシャルをアピールして、IT業界への就職も目指せます。これからIT業界を目指そうとする方に向けて、おすすめの資格を見ていきましょう。

・ITパスポート

国家資格ですがIT業界でなく一般事務の業務でも保有を求められる企業があるほど、汎用的な資格です。新しいテクノロジーや経営の知識を踏まえた、基本レベルの総合的な知識を問う試験です。IT未経験でもこの資格を取得することで、採用に向けての初めの一歩につながります。試験はCBT方式のためいつでも気軽に受験できます。

・CCNA

ITベンダーであるシスコ社の資格です。ネットワークの基礎知識とシスコ機器のネットワークを管理する知識が問われます。顧客企業がシスコ製品を導入している割合が高いために汎用性があり、IT業界を目指すのならば早い段階で取得しておくと採用活動でも評価されます。

・Java SE 11 認定資格 Oracle

クラウドのアプリケーションやブラウザ内部で動作する、世界で最も汎用性の高いアルゴリズムとして知られるJavaのスキルを証明する資格です。Javaは開発の現場での需要が高く、今後もトレンドとなる技術と期待されています。健常者の転職市場でも需要が高く、障害者雇用でもJavaの資格を保有していることは大きな強みです。ネット上のフリーのものからスクールが製作した有料の動画コンテンツなど、学習環境も整備されているので勉強に取り組みやすい点も魅力です。

【中見出し】転職エージェントを利用する

障害者雇用でIT業界への転職を考えている方は、転職エージェントの利用がおすすめです。大手で健常者の転職も展開しているサービスだけでなく、障害者雇用に特化して斡旋しているエージェントも数多くあります。

転職エージェントなら担当者が付いて、職務経歴書の書き方や面接対策などを丁寧に行ってくれるサービスもあります。自分の持つ障害の内容を担当者が理解してもらえたうえで、より良い仕事探しの対策がとれるように活動をサポートしてもらえるのです。転職エージェントに相談する段階で自分の障害に対して企業側に配慮を求める点があれば、すべて話しておくことで採用後のミスマッチも防げます。障害者の方に寄り添った転職活動のサポートが受けたいとご検討中であれば、ぜひココピアキャリアをご活用ください。

まとめ

この記事では障害者の方がIT業界で就職するための方法と、具体的な業務内容について紹介しました。健常者でも人材不足が深刻な業界であるため障害者雇用でも案件が多いと思われがちですが、障害者の法定雇用率に達していない業界のひとつです。

プログラミングなどのスキルを習得しなければならないハードルはありますが、在宅勤務でも個人の資質で高いパフォーマンスが発揮できる業界です。障害者雇用との親和性も高いとため、今後の採用数増加が期待されます。現在転職を検討している障害者の方は個人の軸となるキャリアとして、市場価値が高いIT業界を目指してみてはいかがでしょうか。